水道水には、カルシュームなどが溶けています。これをボイラーのような大量の水を沸騰させる機器に入れていると、すぐに伝熱面にスケールとして固着してしまいます。
スケールが付着すると、熱の伝わりが悪くなって燃費が落ちるだけでなく、設計以上に加熱することで、異常な熱膨張によっての破損なども発生します。
設計では、これ位の熱量で加熱しても、熱は水管を通じて缶水に伝わって→蒸気になる、と設計しますが、スケールが付着していると、思ったほど熱が缶水に伝わらず→部分的に加熱→過剰な熱膨張→破裂ということらしいです。

詳しくは過去の→ ボイラーのパンクを考えるを見て下さい。

この為、ボイラーには軟水器が不可欠です。給水中のカルシュームなどイオン交換で取り除きます。(詳しい理屈は抜きでね)このイオン交換には塩が必要です。だから、塩を切らすと、軟水に出来なくなってしまいます。また、イオン交換の樹脂永久に使える訳でもないし(再生回数が影響)、機器の故障とかも考えれます。
昔だと、硬度チェックの試薬でもって測定したのですが、今は便利な機器があって、ボイラー入れ替えの時にメーカーから強く推奨されたらしく、当社でも導入されています。

それが、


給水を常時チェックしてくれています。

ところが、ある日、「ピーピー」と鳴っていました。
塩のタンクを見ると空っぽ。これでは軟水にはなりません。
この塩の補給は、若いモンにお願いしているのですが、忘れていたのでしょう。(毎朝、ここまでは温水のスイッチを入れに来ているのですが)

ビープ音はボタンで停止出来ました。塩は購入してあったので、すぐに補充しました。
でも、軟水器は再生という工程を終了しないと、軟水にはなりません。
このままでは、ボイラーに硬度がある水が給水されてしまいます。

制御しているカムは


これが一日に一回転して必要に応じて再生作業をします。
毎日再生するのではなく、使っているボイラーの使用量や軟水器の容量、給水の原水の硬度などによって、再生頻度きまります。
このカム見ると


金曜日のところが押し込まれているので、金曜日に再生するようになっているようです。

通常、再生の工程は水道水を使っている場合は、深夜に行います。深夜の方が洗濯機の給水などの負荷がなく、給水の圧力が一定に近いので、再生作業がスムーズに行われるからです。

となると、このままだと金曜日の深夜まで待たなくてはなりません。それまで、硬度成分がボイラーに流入するのは避けたい。周辺を見ても、取り扱い説明書のようなものは見当たりません。

仕方ないので、メーカーに電話すると、


ダイヤルの矢印を逆洗のところまで回すと再生作業が始まるそうです。
その後は、今までと同じプログラム(再生時間とか、再生曜日)で運転してくれるそうです。

二度ないことを期待しながら、万一の時の覚書に記録しておくことにします。

私がボイラーを触るようになったころは、今のような貫流ボイラー全盛ではなくて、ほとんどが検査が必要なボイラーでした。(その頃の貫流は本当にプアーだったようです)検査が必要なボイラーは年に一度、車検のような検査があって、ボイラーの点検口を開けてその状態を見ます。点検口を開けるので、パッキンなども新品が必要になって、検査の人件費等々、経費も掛かりました。
ただ、その時にボイラー内部を見ることが出来ました。(毎時一トンクラスのボイラーでも、頭が中に入る位の大きな点検口がありました。)
まぁ今でも、小さな(インチとかインチ半位ですが)点検口から、のぞき込んだり、内視鏡のようなもので見ることも出来るでしょうが、まぁ実感しませんよね。
メーカーの方も、実際に内部を目視するより、日ごろの熱センサーの記録などを重視されているご様子だし、若いモンにこういうことを言っても、馬の耳に念仏状態ですね。
でも、ボイラーは工場では高価な機器ですし、塩を補充するくらいは、ちゃんとやってほしいものです。






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